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うに10貫のプロポーズ

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深夜にひとりで初来店したお客様。
サラリーマン風の30代くらいの男性で、
お店の暖簾をくぐるやいなや、
まっすぐな瞳でこう言いました。


「うに10貫の寿司折をお願いします!」



「うにだけ10貫でいいのかい?」と大将が聞くと、
その男性は嬉しそうな表情で、
「お付き合いしている彼女の好物なんです。
ここのお寿司が一番うまいと聞いたんです。」



「今日いまから、このお寿司を持って、彼女にプロポーズしに行きます!!!」



そのとき、カウンターに居合わせた他のお客様たちの、
「おおおお~~~」という歓声と共に、拍手が湧きおこりました。
あたたかい拍手と幸せのオーラで包まれ、
心が温かくなったのは私だけではなかったでしょう。


彼をじっと見て、無言で握りはじめた大将。
いつも以上にチカラを入れて
握っていたように感じました。




花束でもなく、
ダイヤの指輪でもなく、

うに10貫のプロポーズ。




結婚したら、ふたりで来てね。
どうなったか心配だから(笑)。

ありがとう。









| 板前と修行の世界 | 10:33 | comments(-) | trackbacks(-) | TOP↑

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今日から名古屋です 全国すし研究会の愛知県理事会へ

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今日から名古屋です。


全国すし研究会の集まりで大将の代理として行ってくることになりました。
月曜日から水曜日まで女将不在になります~~(*^_^*)
お世話になった友人との再会も楽しみ。

暑いぞ、名古屋!!







| 板前と修行の世界 | 08:24 | comments(-) | trackbacks(-) | TOP↑

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寿司屋の修行 第25回 『定年』

やぎやさんで撮影したケールの花




『寿司屋には定年が無い』とよく言われている。


もちろん独立すれば自分から辞めない限り続けられるが
雇われている場合はその限りではない


大将が修行した寿司屋グループでは、板前は35歳定年だった。


経験を積み年を重ねていくにつれ、
会社が払う給料も莫大なものになるため
事実上、一度解雇されるのだという。

非情に思われるかもしれないが、この世界では当たり前。



35歳は決断の時。


ここで自分を振り返り、自分を見つめる時なのだ。


そこで独立して店を構える者もあれば、
給料は下がるが再雇用という形で残る者もいる。


人それぞれ。


銀座の高級店の花板であっても
給料は決して多くはないという現実も。


やはり寿司職人の花道は 自分の城を持つことにある。




大将はこれからも
毎日毎日同じことを繰り返し
ただひたすら握っていくのだろう。

『男の引き際』がやってくるその日まで。





そしてわたしは 

それを最期まで見つめていくのだろう。






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今日のおまけ~お弁当
ウインナーと玉ねぎの炒めたものなど。いろいろ~

今日は、家族全員おべんとうの日です。只今、作りたて♪
ウインナーと玉ねぎのバター炒め、チーズ入り卵焼き、鶏の竜田揚げ、塩茹でスナップエンドウ、ご飯はもちろん『おぼろづき』だよ♪

| 板前と修行の世界 | 08:26 | comments:18 | trackbacks:0 | TOP↑

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寿司屋の修行 第24回 まぐろ包丁を研ぐ

包丁とぎ




寿司屋の包丁研ぎの中で、
いちばん大変なのは『まぐろ包丁』を研ぐことだろう。


まぐろ包丁とは、刃渡り1M以上もある長いものが多く、
まぐろ1本を下ろす時だけに使う特殊な包丁である。
柄の部分を含めるとかなりの長さになる。


先輩達の包丁研ぎをすべて任されていた彼は、
まぐろ包丁を上手に研ぐのが究極の目標だった。


花板から言われる。

『 まぐろ包丁をやってみろ 』


月に1~2度しか使わないまぐろ包丁。
それを置いている寿司屋は少ない。

これはチャンスとばかりに挑戦する。


ところが、これが至難の業だったという。


数々の包丁を研いできた彼にも、これは最大の難関。
すこしづつ丁寧に研ぎながら、場所をずらしていく。
最初は、研ぎ終わるまでにとても長い時間がかかったそうだ。


まぐろ包丁を研ぐこと。

それは、私には想像できないほど厳しい男の世界。







余談だが、こんな話があった。

長くて置き場に困る『まぐろ包丁』。
当時その寿司屋では、通路の真上の天井にひっかけてあった。
ある日、そのまぐろ包丁が突然落下。
下を歩いていた板前の頭をかすめ、まわりは騒然となった。
軽症で済んだのが不幸中の幸いだったがヒヤッとした出来事だった。
刃物を扱う仕事には、怪我がつきものである。
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大根の豚そぼろ煮
大根の豚そぼろ煮じゃ!冷蔵庫に何もないよおおおお~~~!

冷蔵庫を開けたら、大根しかない!!(-_-)/~~~ピシー!ピシー!
そんなときは、冷凍しておいた豚の挽肉で煮物。
生姜を利かせて、和な味を堪能。




| 板前と修行の世界 | 09:30 | comments:20 | trackbacks:0 | TOP↑

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寿司屋の修行 第23回 築地と青二才

去年の秋に行ってきた築地です。


はじめて築地に行ったのは26年前のことだ

『ちょっと来い』

板前の中で一番威勢のよい先輩が声をかけてくれた
『おまえに築地の寿司を食わしてやる』


初めての築地に心が躍る17歳
三輪車のような車と見たことのない魚
迷わないよう先輩についていくのが精一杯


広く長い場内をずっと奥に入っていくと
一般の人は入れないカウンターだけの寿司屋が見えてきた



座るやいなや先輩が言う

『これが江戸前寿司だ 腹いっぱい食え』



それまでの人生の中で まともな寿司など食べたことのなかった彼が
その味にびっくりしたのは言うまでもない



隣の席のオヤジが酔っ払いながら話しかけてきた
『青二才、頑張れよ』



あれから26年
『将来は自分の店を持て』
そう言ってご馳走してくれた先輩は
今でも東京の寿司屋を切り盛りしている












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★ひなまつり寿司を製作中!お楽しみに!お店のメニューにはありません(笑)


ひと仕事終えて
ガストで遅い昼ごはん 昨日は確定申告で
 午前中から税務署へ。
 早めに終わりました。

 
 近所のガストで
 お手軽ランチ。

 豚の生姜焼き(^^♪
 

| 板前と修行の世界 | 09:00 | comments:20 | trackbacks:0 | TOP↑

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寿司屋の修行 第22回 寿司屋の白衣

白衣




汚れて年季の入った白衣
それは料理人の錦だと思っている


寿司酢の香りと汚れが染み付いた
大将の白衣を眺めながら

これは魚のうろこのシミだろう
黒いのは墨が飛び散ったシミだろうと

そんなことをぼんやりと考える



その汚れは

来る日も来る日も
戦場のように忙しいつけ場を表しており

職人の努力と涙のすべてを物語っている

白衣が汚れれば汚れるほど
料理人の腕は上がっていくのだ

わたしは 白衣の汚れに感謝をし
職人の錦に頭を下げる




洗ってもとれることのない
白衣に染み込んだ寿司酢の香り


それは 寿司職人にとって人生そのもの


わたしにとっては これ以上ない感謝の香りである







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寿司屋の修行 第21回 シャリのこころ

シャリは寿司屋の命


大将に質問してみた

『美味しいシャリのコツとは?』

『シャリ炊きは奥が深い。とても口では説明できないものだよ』



酢飯は酢とシャリをあわせるという単純なものだが
これが実に難しい世界である

ものごとを覚えて進歩していくためには
『深さ』を考えないといけないという

お米ひとつをとっても
良作の年もあれば不作で質が悪い年もある
同じ品種でも新米と古米の違いもあれば農家によって味も変わる
精米直後の米とそうでないものの違いも考えるのだ

米を計量するときも密度は微妙に変化する
水ですら、いつも同じではない
天気、気圧、湿度、室温によっても
すべてが変わっていく


その差は実に微妙なもので、職人にしかわからない世界である


大切なのは それを感じながらやっているかどうか


満足のいく銀シャリが出来るということはめったにないという



終わりのない戦いなんだよ。
やっと満足のいく酢飯が出来たと思ったら、またその次を目指していくから』







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寿司屋の修行 第20回 銀シャリ

シャリ


寿司屋の世界では

シャリのことを『せんまつ』と言う

江戸のシャリ炊き名人が『せんまつ』という名前だったことから
こう言われるようになったそうだ


せんまつの修行は
先輩のシャリ切りを見ることから始まる
『見させていただきます。』
説明などしてもらえる世界ではない
見せてもらえる10日間ほどの期間のなかで技術を盗むのだ

そしてある時
やってみろと言われる

『せんまつ勉強させていただきます!』と挨拶し
炊きたてのシャリを飯台に乗せて酢をかける

上から下に落ちていく酢を
下からすくい上げて混ぜていくのだ
ここで8割は混ざっているので
あとの2割でヘラを入れていく

手早くヘラを入れて
均一にシャリを広げ うちわで扇ぐ
急に冷めていくことでシャリの水分が飛び
酢が染みこんでいくのだ

とりあえず出来上がった初めてのシャリ

『手際が悪い』
『粘りが強すぎる』
『ヘラ数が多すぎる』
先輩がアドバイスしてくれることは
大変ありがたいことだった

こうして、一回に2升の米を1日6回炊き上げてシャリを作っていく

『最高だと思う銀シャリが炊けるのは、1年に一度あるかないか。
それが出来たら、次にもっと旨いシャリを目指していくんだよ。』




小学生の時から
飯炊きをしていた彼の手

その手が おいしいシャリの秘密かもしれない











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★みなさまへの御礼↓お時間のある方は是非読んでください。(*^_^*)

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寿司屋の修行 第19回 どん底の酒

ギョク



一週間寝ずに 酒を飲み続けたことがある


朝から晩まで働いた後
スナックで朝まで酒を飲み
一睡もせず仕事すること一週間


自分が倒れたことに気が付いたのは
寮の狭いベットの上だった


包丁研ぎ
シャリ切り
握り

仕事のすべてがうまくいかず
毎日が同じことの繰り返しで進歩も見えない
ただ 苦しさばかりが募っていく

孤独を酒で紛らわせる日々


先輩は何も言わず
ただ黙っていた


『疲労がピークに達したとき
不思議なことに ハッキリと決心がついたんだ

前にも進めない 後ろにも戻れないようなドン底でも

歩いてさえいれば
生きてさえいれば
なんとかなるものだ

その姿がブザマでも かっこ悪くてもいい 』




この時のドン底の酒は
彼にとって決意の酒となった



酒を覚えたばかりの ある冬のこと










この話は、カテゴリー板前と修行の世界で連載しています。


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高校生の喫茶店~28年前の思い出

広い広い場所に、ひとつだけ咲いていたの。


これは大将が15歳、高校一年生の頃のおはなしです。


当時、彼の母親は、
3人の子供を育てるために喫茶店を営んでおりました。

毎日やすむことなく働き続ける母親に
何かしてやりたいと思ったのでしょう。


ある日の日曜日


『おふくろ、今日は仕事休んでいいよ。
俺が店の番をしていてやるから・・・・』


毎日のように家族のご飯を作っていた彼は、自信たっぷり。
心配する母親を説得しました。


でも、これからが大変だったのです。


高校生ひとりしかいない喫茶店


そこへひとりのOLさんが入ってきました。
『おにぎり定食ください』
『はいっ!』
とっても一生懸命作りました。

しかし、口に合わなかったらしく、
そのOLさんは無言で食べ、無言でお金を払っていったそうです。


次に、タクシーの運転手が入ってきました。
『しょうが焼き定食ひとつ。』
『はいっ!』
これも、一生懸命作りました。

それを席へ運んだ時


ガッシャ~~ン!!


テーブルに置いた瞬間に、全部ひっくり返してしまいました。

『す、すみません』

焦ってテーブルを拭いているとキッチンから煙が!
あわててコンロの火を消しに行きました。


タクシーの運転手は、再び作った生姜焼き定食を食べ
お金を払って出て行くまで、ずっと無言だったそうです。





『 みんな、無言だったなぁ・・・・・(笑)

でも、やってみれば何とかなるさという

あの時の経験が、どんな勉強よりも役に立った。

たとえ失敗しても、

挑戦しようと思ったその根性だけは、

今も生かされているんだよ。



失敗と後悔がたくさんあってはじめて、人生を生きたと言えるんだ。』








★ 『今日のお昼は何を食べましたか?』のsayupapaさんと札幌☆ごはんのsinnkonnさんとmtc札幌ガイド日記のmtcさんとEru's cafeのエルさんが揃ってオフ会で御来店されました。ありがとうございました~~!皆さんの会話に涙・・・・。

| 板前と修行の世界 | 08:13 | comments:17 | trackbacks:0 | TOP↑

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