2006.02.10 Fri
たったひとつのプレゼント

欲しかったもの
大将と知り合ってかれこれ20年でしょうか。
結婚して分かったことですが、
大将は、自分のための買い物をしません。
普通は、車が欲しいとか、ゲームソフトや、パソコン、カメラ、
バイク、釣り、ゴルフなど何か自分の趣味のために
新しい物が欲しいと思うでしょう。
それが当然ですし、人生の楽しみでもあります。
でも、いつも何もいらないと言う。
記念日や誕生日、クリスマスさえも。
大将いわく、
物は必要な分だけあればいい。
ところが、そんなある日のこと。
大将は突然言いだします。
実は欲しいものがある。
めずらしいこともあるものだと、
少しドキドキするわたし。
『なに?なにが買いたいの?』
大将の口から出てきた言葉。
包丁が欲しい。
・・・・・包丁なんていつでも買いにいくのに。
包丁は眼鏡や衣類と同じで必需品というのだよ。
心の中で、そう思いましたが、なんだか言葉にできませんでした。
寿司職人の包丁はとても高く、1本につき10万20万の世界なので、
きっと気を使ってそう言ってきたのでしょう。
じゃあ、今から買いに行こう♪
その後、専門の刃物屋さんに行き、
すごくぴかぴかの包丁を買って嬉しそうにしていました。
家庭の複雑な事情で
何も買ってもらえなかった大将の子供時代。
小学校から家族のご飯を作っていた彼は、物を買うということを
忘れてしまっているような気がします。
いつも我慢して我慢して、
それが当たり前になってしまった。
包丁を買ったその月は、
タイミング良く、大将の誕生月でした。
ちょうど良いプレゼントになったよ。ありがとう。
はじめて欲しいと言ったプレゼント。
今もその包丁を大切に使っています。
ひとりの人間の、たあいのない話ですが
最後まで読んでくださってありがとうございました。
鮨処いちいは札幌の小さな寿司屋です。
| 夫婦と子育て | 08:54 | comments:34 | trackbacks:0 | TOP↑


そうでしたか。
大将にとって本当に欲しい物だったんですね。
そんな大将だからこそ大事に大事に使ってくれますよ☆
| あちし | 2006/02/10 11:26 | URL | ≫ EDIT