2008.01.26 Sat
割り箸は本当にもったいないのか?割り箸の知識

わたしたちの寿司屋では、割り箸を使っている。
環境のことを配慮した、北海道の間伐材で作られた割り箸だ。(留辺蕊のホクト製箸の天削箸)
しかし、割り箸そのものを否定する人も少なくない。
割り箸=木を切る=環境破壊、というイメージがあるからだ。
割り箸は本当にいけないのか?塗り箸ならいいのか?マイ箸は本当にエコな取り組みなのか?
マイ箸を持っている人に聞いても、明確に答えてくれる人は少ない。
それを、友人である堤さんにつぶやいてみたところ・・・
『おかみさん!それなら直接聞いてみようよ!』という展開に。
集まってくださったのは、下川町ふるさと開発振興公社の小倉龍生氏。
NPO法人北海道環境カウンセラー協会理事の岩井尚人氏。そして、堤秀子さんと私。
(ココから先は、興味のある方だけお読みください。)
森を豊かにするためには、木を切ることも必要。木を切ることのすべてが自然破壊ではない。
まずは、これを知ろう!
花壇の手入れである『間引き』と同じことで、
森の間隔をあけるため、木にも間引きが必要。
こうして伐られた木を『間伐材』と言う。
(かんばつざい、と読むのだよ)
間伐することで残された木は大きくなれる。
木が混みあってしまうと成長が阻害され、
充分な二酸化炭素を吸ってくれなくなる。
つまり、森の機能を果たせなくなっていく。
間伐材は地球にやさしい木材なのである。
今日の北海道新聞にも載っていたが、
北海道は林業の低迷で民有林の放置が問題に。
手入れをする資金がなく放置されている。
そこで森林環境税の導入を検討しているという。
年間一人500円とか!大賛成だ〜〜〜!
これによって、森林整備と間伐材の利用が少しでも盛んになってほしいと願うばかり。
間伐材って、たとえば何に使われているの?
間伐材の用途はいろいろある。今日は北海道下川町の間伐材の利用法を聞いてみよう。
代表的なものは木炭。細かく粉砕して融雪材(雪を融かすもの)として使い、春になって雪が溶けたらそのまま肥料にもなる。木炭の煙を冷やして木酢液も作っているそうだ。(木酢液って煙から作るのね!!^^;)
そしてもちろん、住宅内装のハメ板や集成材にもなる。
面白いのは、間伐材を伐ったときに落ちる葉を集めて、水蒸気蒸留法で蒸し、葉を繊維と水分と精油に分けてそれぞれを活用する方法だ。葉は枕にして活用、精油はアロマオイルとして商品化。水は入浴用に使うと森の香りがするそうだ♪
実は、間伐材を使った木材は、これでもまだまだ充分に活用されていないため需要が少ないのが現状。
需要がなければお金にならない。つまり森の手入れも行き届かなくなっていく・・・・。
間伐材も足りなくなるという時代になるまでは、間伐材の活用手段として割り箸を使いたいと思う。
環境にやさしい割り箸と、そうではない割り箸環境にやさしい割り箸とは、間伐材をつかった割り箸や、
背板と呼ばれる端材を使った国産の割り箸だ。
どうしても割り箸を使うという飲食店はたくさんある。
そんなお店には、国産の割り箸使用を強くおススメしたい。
おすすめできない割り箸とは、ご存知、中国産の割り箸。
天然林を手当たり次第に皆伐している場合がある。
消費者も考えて買わなくてはいけない。
マイ箸は本当にいいのか?
マイ箸は、今やファッションになりつつある。個人の意識を高めるための良い手段だと思う。
何より気軽に持てるという感覚がいいのだろう。気軽にできることは普及していく。
そして、マイ箸派が増え、割り箸の需要が減れば、中国産が薄利多売できなくなる。大量生産できなくなり生産コストがかかるようになれば、国産割り箸が価格で対抗できるという考えもあるそうだ。
ちょっと気になるのは、売っているマイ箸を見ていると、産地を明記した箸が見当たらない?ことだ。
個人的には、北海道産とか国産のマイ箸が見たいんだけどなぁ(^^;)
せっかくのマイ箸なのに、どこの国の箸なのか分からないのも寂しい。
(★追記:北海道産木材のマイ箸を製造&販売しているところを発見!空沼工房さん)
FSC森林認証制度と下川製箸FSC森林認証制度というものをご存知だろうか。
1993年に開始された制度。
適切な森林管理が行われている森であることを認証するもの。
認証を受けた森から→間伐材を加工→出荷という過程が明確で、
産地などを調べたければどこまでもさかのぼれるというものだ。
まるで、産地や生産者がわかる食品のよう。
現在は77ヶ国に普及している。
FSC認証を与えられた森は、日本で24ヵ所ほど。
木材加工品にも、FSC認証マークがつけられる。
なかでも、割り箸にFSC認証マークがついているのは
北海道の下川製箸だ。
この認証制度のお墨付きをもらうのは大変だ。
もちろんお金もかかるし、56の基準をクリアしなければ
認証は受けられないという。検査は2年に一度。
まるで車検みたいだね♪
割り箸を燃やすと二酸化炭素が増えるのか?
小倉さんが、こんな話をしてくれた。カーボンニュートラルという理想論のことだ。
カーボンニュートラルとは、分かりやすく言えば、割り箸は炭素の集合体なので、燃やすことによって二酸化炭素がもともとあったところに戻るという考え方だ。つまり割り箸を燃やしても地球全体の二酸化炭素の量は変わらないという理論。これを信じたいけれど・・・
割り箸を回収する
どんな割り箸であろうと、回収して紙や木炭に変えることができたらそれが一番だ。
ある製紙工場で、まとまった数になれば回収して紙にしてくれるという場合もあるらしい。
現在、思いつくところに問い合わせ中。
とりあえず、店で出る大量の割り箸は自宅に保管しておくことにした。
(追記:王子製紙の割り箸回収活動ページはこちら)
木のぬくもりと日本の文化
割り箸は大切な日本の文化。
子供の頃から慣れ親しみ、木のぬくもりを感じることができる身近な存在でもある。
わたしたち寿司屋も、割り箸の恩恵をずっと受けてきた。
食べやすい、使いやすい、日本の割り箸。
できることならこれからも、割り箸文化に感謝をし、仲良く付き合っていきたいと思う。
割り箸で地球を救うことはできないけれど、できることからコツコツと。
間伐材の割り箸をつくる企業
・下川製箸株式会社 (FSC認証の元禄箸) 会社のホームページを御覧ください。
・ホクト製箸 (天削箸はここだけ) 北海道北見市留辺蕊町豊金29番地1 電話0157-42-5462
★間伐材の割り箸の値段は、電話などで直接お問い合わせください。
子供でもわかりやすい冊子『木とも(モクトモ)』間伐材についてマンガで解説。
くわしくは北海道木材利用推進協議会へ。
割り箸やマイ箸に関する意見がありましたらコメントをどうぞ。
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箸
初めまして。いつも読まさせていただいております。初めてのコメントです。
箸の話、興味深く拝見しました。環境にいい割り箸とそうでない割り箸があるのですね。百円ショップで見かけているのは「中国産」。そうかぁ。あれは中国の乱伐で造られているのかもしれないですね。国産の割り箸(ブログで取りあげていた)を使いたいものです。たかが箸ではなく、もっと意識的になる必要があるのではないかと、ブログを読んで気づかされました。ありがとうございます。
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